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  • ホモ・サピエンスとAI、そして建築, エッセイ,築 KIZUKU,日本大学生産工学部建築工学科,202503
  • ホモ・サピエンスとAI、そして建築
  • 布野修司
  • 建築の起源は,外敵から身を守るための,また,日々変化する自然環境,雨露,寒暖を制御するための構築物(シェルター)すなわち住居である。
  • ヒト亜科Homininaeのヒト族Homininiに属するチンパンジー属Panの遺伝子DNA(デオキシリボ核酸)とヒト族Homoのホモ・サピエンスHomo sapiens(現生人類)のDNAはわずか1.6%しか違わないというが(Jeff Hecht, ‘Chimps are human, gene study implies’,19May2003, New Scientist),チンパンジーは一定の住居を造ることはない。樹上に寝るために樹木の枝や葉を使って巣を造るけれど,毎晩場所を変えて造り直す。洞窟など風雨を凌げる場所でも寝るし,基本的には自然を棲み処としてきた。
  • 巣をつくる生物は,モグラ,ホリネズミなどの哺乳類の他,両生類,魚類,爬虫類,鳥類をはじめ,昆虫,蜘蛛,甲殻類など多数にのぼる。しかし,ホモ・サピエンス以外の生物の巣作りは遺伝子によってプログラム化されており,その経験をもとに新たな建築,空間形式を創り出すことはない。
  • 建築する能力すなわち人工的に空間を創り出す能力は,ヒト科Hominidaeの進化の過程で,ホモ・サピエンスのみが獲得した能力である。建築する能力とは,意志を共有するための言語能力すなわちコミュニケーション能力,抽象化・概念化の能力,文字・図像による表現能力,すなわち,予め空間をイメージし,2次元の図面(絵,表象)として表現する能力,そして3次元の空間を創り出す設計能力である。
  • ここまで書いて、ChatGPTに「だいたい合っていますか?」と聞いてみた。「全体的に内容として大きく間違っている点はありませんが、いくつか気になる点があります。以下に、気になる点を挙げつつコメントします。」と帰ってきた。「DNAの違いに関する最新の研究では違いが約1.2%であるとされることが多いです。また、1.6%の違いというのはどの部分を比較するかによって変わるため、多少の誤差があることを考慮する必要があります。」省略するが、最新の論文記事も挙げてくれる。知らなかったけれど、「染色体の数は人間が23対、チンパンジーが24対」だという。「一部の動物(特にカラスやチンパンジーなどの高度な知性を持つ動物)は学習によって巣作りの工夫をすることが知られています。例えば、カラスは柔軟な材料を選んで巣を作ることがあり、チンパンジーも環境に応じて異なる寝床を作ることがあります。」 建築能力の進化について「ホモ・サピエンスのみが獲得した能力」と断定するのは少し慎重になった方がよいかもしれません。ネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)も洞窟を利用したり、簡単な建築物を作った形跡があります。
  •  敷地や様々な要求条件を設定したら、AIは建築を設計できますか? と聞いてみた。
  • ChatGPT:
  • はい、AIは敷地条件や要求条件を設定すれば、建築の設計を行うことができます。現在のAI技術では、以下のようなことが可能です。
  • 1. 基本的なボリューム設計・ゾーニング
  • ・敷地の形状、法規制(日影規制・建蔽率・容積率など)、用途(住宅・オフィス・商業施設)を入力すると、最適な建物ボリュームや配置を提案できます。
  • ・例えば、**AIを活用したパラメトリックデザイン(Grasshopper, Rhinoなど)**を使えば、条件に応じた形態の生成が可能です。
  • 2. 平面プランの作成
  • ・部屋数、動線(人の流れ)、採光・通風、エネルギー効率などの要件を考慮し、最適な間取りを自動生成できます。**AI建築設計ツール(ArkDesign、Spacemaker、Hyparなど)**は、効率的な空間レイアウトを提案する機能があります。
  • 3. 3Dモデリングとビジュアライゼーション
  • ・敷地データを元にBIM(Building Information Modeling)との連携により、リアルな3Dモデルを自動生成できます。
  • ・MidjourneyやStable Diffusionのような画像生成AIを使えば、建築のコンセプトデザインや外観イメージを作成できます。
  • 4. 環境シミュレーション
  • ・AIは、日射・風通し・エネルギー消費量を解析し、持続可能な建築設計の提案が可能です。
  • ・例えば、LadybugやClimateStudioなどの環境シミュレーションツールと連携すると、エネルギー効率の高い設計ができます。
  • 5. 構造設計・コスト最適化
  • ・AIは、耐震性能を考慮した構造解析を行い、材料やコストの最適化を支援できます。
  • ・AutoDeskのGenerative Designのようなツールを使えば、コスト・施工性・環境負荷を考慮した設計案をAIが提案できます。
  • AI設計の限界
  • ・創造的なデザインや「美しさ」の判断はまだ人間の感性に依存する部分が大きい。
  • ・**建築家の「コンセプト」や「意図」**を反映するには、最終的に人間の判断が必要。
  • ・**法規制の細かい部分(地域ごとの条例など)**の対応はAIだけでは難しいことがある。
  • 結論
  • 現在のAI技術では、建築設計の補助や最適化には非常に強力なツールですが、建築家の創造性や意図を完全に代替するのは難しいです。**「AI+人間のコラボレーション」**が、今後の建築設計の主流になっていくと考えられます。
  • だいたい合ってますが・・・・

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